住宅コラム

高品位住宅について徹底解説

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高品位住宅とは?

「高品位住宅」とは財団法人・日本住宅木造技術センターが認定する、「木造住宅供給支援システムが定める基準」をクリアした住宅です。認定基準は地盤調査から設計基準、耐震強度、省エネルギーまで多岐にわたります。

家を建てる際に外装や内装は重要なポイントです。自分の好みの家=見た目が好みの家を考えがちです。

しかし、家で重要なのは目に見える部分だけではありません。見えない骨組みや構造材、木材の質によって、今後何十年と家の持ちが違ってきます。

これらの基準を厳しくチェックし、パスした住宅のみを、高品位住宅と呼んでいます。

高品位住宅基準 15項目とは?

高品位住宅として認定されるには、木造住宅供給支援システムが定める15の基準をクリアしなければなりません。全ての条件をパスして、初めて認定されるのです。ここでは、高品位住宅の15の基準をくわしく見ていきましょう。

①設計基準

高品位住宅は柱の直下率60%以上、耐力壁線の直下率60%以上を基準としています。直下率とは、柱の位置と壁の位置がどれだけ揃っているかを表す数値です。そのため数値が高いほど安定感のある建物といえます。
もともと専門書には載っていない用語で「目安」として使われていましたが、熊本地震以降に注目されるようになりました。

②床束

1階の床を支える柱です。本来は木材で作ることも多いですが、高品位住宅では鋼製束を採用しました。さらなる強度にこだわり、家の基盤を力強く支えます。

③木造住宅

高品位住宅は住宅金融支援機構の定める基準適合住宅です。そのためフラット35の対象です。

④剛床施工

剛床施工とは24㎜以上の合板を床に貼り、強度を出す方法です。直接梁材に留めることができるため、地震や台風の強い力にも耐えられます。高品位住宅は剛床施工を採用したことで、より災害に強い家を実現しました。

⑤高耐震住宅

住宅金融公庫の基準を満たした、高耐震住宅です。高耐震の住宅は以前からありましたが、1995年の阪神淡路大震災以降は、高耐震の建物が注目されるようになりました。高品位住宅は兵庫の地震を基準とした高耐震性を採用しています。これは建築基準法の1.5倍の構造強度です。

⑥省エネルギー

高品位住宅は住宅金融公庫の基準に定められた、省エネ住宅です。省エネ住宅(省エネルギー住宅)とは、毎日の生活で使用する電気やガスによって消費されるエネルギーを抑えるよう設計された住宅です。

主に壁や床、天井に断熱性の高い断熱材を入れることで気密性を高めています。そのため部屋の温度が外に逃げないようにし、熱効率を高めることで消費するエネルギーを少なくします。

⑦火災報知機の設置

平成16年の消防法改正により、新築住宅については平成18年6月より火災報知機の設置は義務となりました。
高品位住宅も例外ではなく、火災報知機の設置により家の安全を守ります。

⑧シックハウス対策

シックハウス対策にかかわる法令が、平成15年7月より施行されました。シックハウス症候群の主な原因にホルムアルデヒドがあります。高品位住宅ではホルムアルデヒドの飛散が最も少ないF☆☆☆☆☆(星の数が多いほどに発散量が少ない)を使用した、安全性の高い住宅です。

⑨外壁通気口

外壁材と構造躯体との間に通気口を設けました。結露を防ぎ、建物の劣化を軽減します。

⑩地盤調査

国土交通省で定められた、スウェーデン式サウンディングを採用。世界の基準で土地の固さを測ります。

⑪機械プレカット部材

コンピューターに入力した設計図に基づき、工場で自動加工された木材を使用。高品質な住宅をコストを抑えて建築します。手作業で行うよりも1.5倍の結合強度を誇ります。

⑫ヘッダー配管

配管を途中で分離することなく、床下に設置する方法。これにより施工性や耐久性が高まるだけでなく、メンテナンスも簡単です。

⑬施工管理規定による調査

各工程をチェックリスト化し、検査を実施しながら作業を進めます。

⑭バリアフリー住宅

家に長い間住むことを考えると、老後のことも考えていかなければなりません。そのため高品位住宅は建設当時からバリアフリー設計。誰もが安全に、長く住める家です。

⑮建物瑕疵10年保証

高品位住宅は、10年の住宅瑕疵担保連帯保険法人による保証制度がついています。快適に住み続けるために、特定の瑕疵を無償で保証する制度です。

高品位住宅なら妥協せずに理想の家が建てられる

耐震性とデザインはバランスを取るのが非常に難しいといわれています。外装や内装にこだわれば耐震性が弱くなり、逆もしかりです。しかし高品位住宅はどちらも満たさなければ許可が下りません。「家にはトコトンこだわりたい!」そんな強い思いをもつ人に、高品位住宅はぴったりです。

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